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自然とアートがつながる
リボーンアート・フェスティバル2021-22」鑑賞レポート

今回は、石巻市周辺で開催されている「リボーンアート・フェスティバル2021-22」に行ってきました!実際に訪れて感じた魅力をたっぷりご紹介します!

Photo by Taichi Saito & ©︎Reborn-Art Festival

リボーンアート・フェスティバルとは

今回の開催で3回目となるリボーンアート・フェスティバルは、宮城県の石巻を主な舞台とした、「アート」「音楽」「食」の総合芸術祭。東日本大震災の被災地で、「Reborn-Art=人が生きる術」をキーワードに掲げ、2017年に始まりました。今期のリボーンアート・フェスティバルのテーマは、「利他と流動性」。震災から10年という節目に2021年夏と2022年春の2期にわたって開催されます。

夏会期は9/26(日)まで開催!
会期中何度も楽しめる「リボーンアート・パスポート」は
宮城県民割がおトク!

アート作品の鑑賞には「リボーンアート・パスポート」の購入が必要です。パスポートの料金は、一般3,500円、高・専・大学生3,000円ですが、なんと県内在住者は2,000円ととってもおトク!パスポートを買えば、期間中何度でも訪れることができます。鑑賞エリアも複数あるので何日かに分けてまわるのもおすすめ。

料金やパスポートに関する詳しい情報はコチラから。

エリアは全部で6会場!

アート作品の会場エリアは石巻市街地をはじめとした6会場。
アートを楽しむと共に石巻や女川などの魅力も味わうことができるのがこのフェスティバルの特徴です!

石巻市街地エリア

日和山公園や石ノ森萬画館なども会場となっている石巻市街地エリアには、11の作品が点在。他のエリアとは異なり、市街地ならではの建造物を生かしたアートが多数展示されています。

廣瀬智央「無題(ミント・ガーデン)」2021 旧観慶丸商店の2Fに広がるミントの空間は、訪れる人の感覚も刺激する。
大友良英「バラ色の人生」2015/2021 震災後、仮設風呂に隣接したコミュニティスペースとして賑わった旧千人風呂に展示された作品。昭和家電で構成された楽団がノスタルジックなアンサンブルを奏でる。(上映時間15分/1日5回)
西尾康之「磔刑」2021 ラドン風呂跡に展示されている3mの彫刻作品。人間が何かを「信じる」ことや、恐怖心や執着から派生する願望や快楽について問いかける。
バーバラ・ヴァーグナー&ベンジャミン・デ・ブルカ「Swinguerra」2019 プレナミヤギのアイススケート場でブラジル北部に実在するダンサーグループがダンスを通して抑圧された自己を生き生きと解放する映像作品。 
髙橋匡太「光の贈り物」2021 石ノ森萬画館をリクエストされた色でライトアップ。色は日替わりで変化する。

女川エリア

会田誠「考えない人」2012年(Photo by Taichi Saito) 女川の海に向かって、会田誠オリジナルキャラクター「おにぎり仮面」が何も考えずに座っている作品。

今回新たに加わった女川会場。
2015年3月にできた新しい駅舎にある最上階の展望デッキからは、女川の町並みと女川湾を一望できます。駅前から向かって徒歩圏内に作品が点在。

オノ・ヨーコ「Wish Tree」1996/2021

「Wish Tree」はオノ・ヨーコが世界中で続けている参加型の作品シリーズ。訪れた人々が願いを短冊に書き、木の枝に結ぶことでさまざまな人の願いであふれる作品となっていきます。願いごとを書いた札は全てアイスランドにあるIMAGINE PEACE TOWERのWishing Wellに保存されるそう。

震災遺構「旧女川交番」

「Wish Tree」は震災遺構の「旧女川交番」の目の前に展示されています。震災後にできた女川駅舎や商店街と対比されるように残る「旧女川交番」に加え、未来への願いを書き記す「Wish Tree」の存在は、アートと共に震災時の様子や復興への歩みについても想いを巡らせるきっかけになります。

加藤翼「Surface」2021 女川の海に沈んでいた車両を女川の方々約100名と共に引き揚げた時の映像が映し出されている作品。

桃浦エリア

旧荻浜小学校 屋上からの景色

桃浦エリアでは、カキの養殖が盛んな漁村に残る旧荻浜小学校が会場。2018年に廃校となった小学校に入ると、残る掲示物から当時の面影も感じられ、どこか懐かしい気分にさせてくれます。

森本千絵×WOW×小林武史「forgive」2021

旧荻浜小学校の体育館内に設置されているのは、Bank Band feat.MISIAによる新曲「forgive」をモチーフとして、空間全てが作品となっているインスタレーション・アート。
真っ暗な道を抜けた先に広がる景色と体育館内に響きわたる音楽がまるで異世界に迷い込んだかのような感覚にさせてくれます。
まさに五感で楽しむアート作品です。

篠田太郎「幼年期の終わりに」2021 校庭に設置された透明な雲の形の巨大なバルーン。天候が良い日は空に浮かぶ。
サエボーグ「HISSS」2015 蛇が威嚇をするときの音がタイトルのインスタレーション・アート。
夏井瞬「呼吸する波」2021 風が吹く教室内で、牡鹿半島のさまざまな波の“呼吸”が感じ取れる作品。
岩根愛「Coho Come Home」2021 人と鮭の関係をテーマに、マトール川と女川の銀鮭をめぐる2つの物語が交差する映像作品。

荻浜エリア

名和晃平「White Deer(Oshika)」2017

桃浦エリアから車で10分程で着く場所にある荻浜エリアは、カキの養殖場を抜けて小径を少し歩くとたどり着くホワイトシェルビーチがメイン会場。

ホワイトシェルビーチに向かう道中では、緑色の木々の隙間から差し込む光や空と海の青色がとてもきれい!心地良い風と鳥や虫たちの鳴き声が夏の暑さを和らげてくれます。

2017年のリボーンアート・フェスティバルから展示されている「White Deer(Oshika)」はこのフェスティバルの象徴的存在。鹿のはく製を3Dスキャンしたデータを元に作られた作品。古来から「神使」や「神獣」と呼ばれる鹿が遠くの空を見上げる姿からは神秘的な雰囲気が感じられます。

布施琳太郎「あなたと同じ形をしていたかった海を抱きしめて」2021 第二次世界大戦中に作られた秘匿壕(人工の洞窟)内に壁画を連想させる手の形がペイントされたバルーン作品。
小林万里子「終わりのないよろこび」2021 「生命の循環」をテーマに織る、編む、刺すといったテキスタイルの技法を組み合わせて生み出されたアート作品。
片山真理「on the way home#005ほか」2016 ドローイングを施した義足など、自らの身体と向き合い制作したセルフポートレート作品が自然の風景に溶け込むように展開。

小積エリア

2017年、鹿の命を少しでも循環させるため、リボーンアート・フェスティバルのオフィシャル施設として設立された鹿肉解体処理施設「フェルメント」がある小積エリア。

「フェルメント」内には、牡鹿半島の地図が壁一面に貼られています。地図には手書きで各施設の場所や道路が完成した年などが書かれていて、地図上ではなかなか想像することのない牡鹿半島で暮らす人々の様子が自然と思い浮かんできます。

志賀理江子+栗原裕介+佐藤貴宏+菊池聡太朗「億年分の今日」2021 エリア全体に広がる作品。縦横無尽に伸びる溝には、牡蠣殻や鹿の骨などがあり、自然と生命とのつながりが表現されている。

鮎川エリア

牡鹿半島の南端部に位置する鮎川エリアには、「リボーンアート・フェスティバル2019」の2作品が展示されています。

島袋道浩「白い道」2019 一直線に敷かれた大量の白い砂は、牡鹿半島の最南端の海に向かう遊歩道となっている。
吉増剛造「room キンカザン」2019 吉増による「金華山」を題材とした長編の詩がガラス窓や洗面所の鏡、冷蔵庫の中にまで広がっている。

「アート」だけじゃない
「食」や「音楽」も楽しむ総合芸術祭

「リボーンアート・ダイニング」のメニュー「荻浜ブイヤベース」
「はまさいさい」のメニュー

地元の海の幸をふんだんに使った料理などから、石巻の食材の魅力や環境の課題についても考えさせる一品を提供する『リボーンアート・ダイニング』や地元食材を使った明るく元気な食堂『はまさいさい』など、リボーンアート・フェスティバルでは「食」を通して新たな出会いを創造してくれます。

また、8/29(日)に開催される音楽LIVE「ワン・バイ・ワン・プラス〜10年目のフレームより〜」はオンラインでの配信チケットも販売中。
9/1(水)23:59まではアーカイブ視聴もできます。視聴チケット購入はコチラから!

いかがでしたか?
気になる情報をゲットして、「リボーンアート・フェスティバル2021-22」を最大限楽しんでみては。公式サイトも要チェックです!

また、来場の際は「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン」も確認のうえ鑑賞をお楽しみください。

石巻市や牡鹿半島、女川町に住む人々の暮らしも感じられる「リボーンアート・フェスティバル2021-22」。
みなさんもぜひ実際に訪れて、肌でアートを感じてみてください!