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【独自調査】
各地で比べてみました!
東北地方「おぞうに特集」

皆さん、あけましておめでとうございます!
本年もオーレWeb記事をどうぞよろしくお願いいたします!!

さて、皆さんはどんなお正月を過ごしましたか?

お正月には各々の過ごし方があると思いますが、オーレ編集室ではある問題から目を背けられずにいます。

それはお正月の一大ミッション
餅あまりすぎ問題

我が家はいろんな親戚からもらったお雑煮を2~3日かけて消費した後、今度はやっと自宅の餅を消費するターンがスタート。カビが生える前になんとか救ってあげたいけれど、気づけば時既に遅し…なんてことも。1/11まで飾っておいた鏡餅がまだ残っているご家庭も多いのでは?実に悩ましい問題です。

我が社のスタッフにもお雑煮事情を聞いていると、皆さん同じような思いを抱えている一方で、どうやら地域ないしは家庭によって、お雑煮の具材が違うという情報も入手しました

今回はそんな各県のお雑煮を勝手に比較しつつ、まだまだお餅を消費し切れていない方のために新しいお餅の可能性を発信していきます。

スタッフそれぞれに語ってもらったPRポイントにも注目!

生まれてこのかた、ずっと食べてきたお雑煮が少数派だった!ということが発覚するかもしれませんよ。ぜひ他県のお雑煮づくりにチャレンジして、どんどんお餅を消費していきましょう!

※お雑煮はそれぞれの土地で千差万別といえるほど、汁や具材のバリエーションがあります。各ご家庭によってアレンジされておりますので、地域で具材を断定することはできません。

岩手県

オーレ編集室スタッフのうち、過半数を占める岩手県民勢。

岩手県内といっても盛岡市や一関市、大船渡などでお雑煮の具材が違うよう。

さらには盛岡市内でもご家庭によって仕上がりが違っていておもしろい結果に。

■盛岡市 Aさん宅

【だし】
・昆布
・鰹節

【具材】
・餅
・鶏肉
・ごぼう
・大根
・ニンジン
凍り豆腐(こおりどうふ)
・かまぼこ
・しいたけ
・なると
・せり

【PRポイント】
・岩手はせりを入れる家が多いらしい
・必ず「凍り豆腐」を入れる!盛岡ならでは…かも?
《!注意!》
高野豆腐ではなく、凍り豆腐を使うべし!
出汁がよくでるのだとか。

“凍り豆腐”と“高野豆腐”の違いって?

“こおりどうふ”と聞くと、寒いのに冷たいものを食べるなんて風邪引いちゃう!と思いましたが、実は豆腐を乾燥させてから凍らせたもので、調理する時は解凍して使うのだそう。ほっ。

豆腐を凍らせてから乾燥させたものが高野豆腐だそうで、手順が違うだけで名前が違ってくるということは、たしかに味も違うのかもしれません。

■盛岡市 Nさん宅

【だし】
・醤油ベース

【具材】
・餅(焼いた角餅)
・鶏肉
・大根
・ニンジン
・しいたけ
・かまぼこ
・三ツ葉
・いくら

【PRポイント】
・醤油ベースの優しい味
・かまぼこ、三ツ葉、いくらを添え、
彩りにもこだわりあり。

■一関市(旧東磐井郡) Yさん宅

【だし】
・醤油ベース
・干ししいたけのもどし汁

【具材】
・餅(焼いた角餅)
・おひきな(大根・ニンジン)
・干ししいたけ
・ひじき
・こんにゃく
・三ツ葉

【PRポイント】
・おひきなと呼ばれる野菜をたっぷりのせる
ヘルシーなお雑煮。
野菜の甘みと干ししいたえのもどし汁ベースの
あっさりしょうゆ味。
ヘルシーかつあっさりすぎて、逆に食べ過ぎ注意!

おひきな”とは?

“おひきな”とは、岩手の方言で千切り野菜のことらしいです。

鍋でサッと湯がき、一晩凍らせています。味のしみこみが良いので、だしの味と野菜から出た旨みをしっかり吸ってくれて味わい深く仕上がります。仙台でもよく食べられていますよね!

■大船渡市 Yさん宅

【だし】
・醤油ベース

【具材】
・餅(焼いた生餅)
・鶏肉
・大根
・ニンジン
・三ツ葉
・かまぼこ

【PRポイント】
・お餅は杵と臼を使ってついたものです。

もち米の粒がちょっと残ってる感じが◎。
なにより、市販のものよりもっちもちでのびる!
・甘いくるみだれを付けた「くるみもち」を一緒に食べるときも。

くるみ餅”とおぞうにを一緒に食べる?!

岩手県三陸海岸地方では、お雑煮とセットでくるみ餅が食べられる文化も。

くるみだれは売っているものもありますが、家庭で作っているところもあるらしく、醤油やお茶なんかを入れて各家庭によってオリジナル配合で作っているそう。甘いのとしょっぱいのを行ったり来たりして、食べ過ぎにはご注意を!

山形県

山形では芋煮シーズン以外でも、お正月やお盆に山形名物“いもこ汁(芋煮)”が出てくる家が多いです。

お雑煮らしからぬ芋煮感満載のビジュアルですが、中にはしっかりつきたてのお餅が入っていますよ。

■寒河江市 Nさん宅

【だし】
・醤油ベース
・ごぼうから出るだし

【具材】
・餅(つきたての生餅)
・炒めた牛肉
・ごぼう
・ニンジン
・里芋
・山菜(きのこ類)
・こんにゃく
・長ネギ

【PRポイント】
・里芋と牛肉を入れることで芋煮風おぞうにに。

あっさりさせたい方には、鶏肉がおすすめ。
・ごぼうからだしがでるから山ほどいれるのが◎。
・ほくほくの里芋で、これ一品で満腹に。

七草の日1/7には「納豆汁」も!

山形県民には、お雑煮をたらふく食べた後、一年中風邪を引かないことを願って“納豆汁”を食べる伝統も。せり、ナズナなど7品いれて、最後につぶした納豆と味噌を合わせて鍋にいれます。ねばりけがある熱々のおつゆが最高に美味です。騙されたと思って作ってみてください。本当においしいです。

秋田県

醤油ベースで一般的な東北のおぞうに見えるものの、具材には鶏肉界の頂点である比内地鶏が入っているので、上品な味わいに仕上がりそうな秋田市のおぞうに。

お餅も入っているので、なんだかきりたんぽを食べているような感覚にも近そうですね。

■秋田市 Yさん宅

【だし】
・昆布だし

【具材】
・餅
・比内地鶏
・舞茸
・ごぼう
・しらたき
・せり

【PRポイント】
・比内地鶏を使った醤油ベースのお雑煮で
ごぼうや舞茸の風味も加わることでコクが出ます。
・きりたんぽ鍋のお餅版といった感じ。
・お好みでいくらや紅白かまぼこを入れることで、
見た目も華やかに。

福島県

福島県の保存食と言われている「凍み豆腐(しみどうふ)」は寒い今の時期が最盛期。そのこともあってか、福島市では凍み豆腐を入れるお宅が多いよう。

盛岡市Aさん宅では「凍り豆腐(こおりどうふ)」と呼ばれていましたが、福島市では呼び方が違うのも地域性を感じますね。

■福島市 Oさん宅

【だし】
・鰹だし
・凍み豆腐のもどし汁
・醤油ベース

【具材】
・餅(角餅)
・鶏肉
・大根
・ニンジン
・ごぼう
・凍み豆腐
・せり

【PRポイント】
・凍み豆腐のもどし汁は、だしが出て美味しい。

凍み豆腐の甘味があって優しい味!

宮城県

他県のおぞうには山の幸が多かったですが、宮城は海の幸がふんだんに使われているのが特徴的。一般的に「仙台雑煮」と呼ばれているそう。

はぜの存在感が際立つおぞうにで、餅が見えなくなるほどもりもりの具材。はらこも使っているので、全体的に見て仙台雑煮は東北で一番高級ですね。きらびやかで山形出身からすれば少し嫉妬しちゃいます。

■東松島市 Iさん宅

【だし】
・はも

【具材】
・餅(焼いた切り餅)
・おひきな(大根・ニンジン・ごぼう)
・高野豆腐
・せり
・いくら

【PRポイント】
・上にのせる生いくらだけではなく、
煮るときにも一緒にいくらを入れると…
火が通ったいくらのプチプチ食感も新鮮で
クセになっちゃう!
・宮城はハゼでだしを取るのが一般的なようですが我が家ははもでした!いろんなお魚で代用できるので楽しい。
・具材もたっぷりなので食べ応え抜群。

結果、東北は醤油ベースがほとんどで、嫁ぎ先でアレンジされたり、各地域の郷土料理のテイストが盛り込まれていたりしていました。

最初はお餅があまって困っていましたが、すでに餅が足りない!もっとほしい!くらいの大逆転でした。

おぞうには具材を煮込むだけで簡単にできるので、地元以外のレシピにも気軽にチャレンジしてみてください!

それではまた。

本年も皆さまのご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

※掲載の記事は2023年01月12日時点の情報となり、掲載内容によっては終了している場合もございます。あらかじめご了承ください。