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東北労働金庫
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 新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)が拡大した2020年は自宅で過ごす時間が増え、いわゆる「ステイホーム」や密になる行動を制限する「三密回避」、オフィスから自宅を中心に働く形態「テレワーク」など、生活様式や働き方が大きく変化。家計に強く影響を及ぼした。

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 飲食・宿泊業や娯楽業の減少幅が大きくなったことなど、収入面での影響は業種によって異なるが、家計に与えた大きな影響は「消費活動の極端な縮小」といえる。総務省が発表した家計消費支出では、2020年2月下旬に新型コロナが急拡大すると家計支出が減少しはじめ、緊急事態宣言が出された4月・5月はさらに大幅に減少。2020年5月の消費支出は前年同月比で▲16.2%減少し、リーマンショック時の▲6.0%の減少幅を大きく上回る結果となった。

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 支出面を細かく分析すると、新型コロナによりステイホームする機会が増えたことで減少傾向となった品目は「交通・通信」、「被服及び履物」、「教養娯楽」。不要不急の外出が減ったことで、衣類の購入や国内外を含めた旅行・宿泊等の機会が大きく損失し減少。一方で「家具・家事用品」、「高熱・水道」等の支出は増加しており、自宅で過ごすことが多くなったことで自宅での生活をより快適に充実させるための消費へと支出がシフトしたようだ。
 また、消費行動における顕著な動きは通信販売の面に現れている。総務省の「家計消費状況調査」によれば、2020年12月における通信販売の支出額は、前年同月比で+20%以上も増加。新しい生活様式として通信販売の利用が推奨された中、今後も家計管理の重要な対象項目になりそうだ。

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 新型コロナの影響により、日々の家計はもちろん、長期のライフプランに合わせて支払計画を立てて借り入れした「住宅ローン」についても見直す人が増えているという。収入の減少はもちろん、今後の見通せない将来や突然やってくる減収リスク等に備えた住宅ローンの借換えがあげられる。その場合、フラット35や民間の住宅ローンでも、返済期間は変えずに毎月の返済額を減らすなど、返済額の見直しには柔軟に対応できるという。
 住宅ローンを含む住宅費は大きな固定費であり、長期間にわたって返済していくもの。家計の状況を見極めた上で早期に見直すことが重要といえそうだ。

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※掲載の記事は2022年01月07日時点の情報となり、掲載内容によっては終了している場合もございます。あらかじめご了承ください。