ワインとともに 愛ある時間を【赤白ライフ】

赤白(あかしろ)はおめでたい色の象徴、そしてワインのカテゴリー。ワインと恋愛をコンセプトにしてポジティヴに恋愛や人生を捉え、毎回ちょっと深イイはなしをおりこみながら、ワインを紹介。ワインは種類も多く、自分でセレクトして飲むだけでは至極の一本になかなか出会えません。
恋愛や人生という普遍のテーマでワインとともに過ごす愛ある時間を提案いたします。

【29】瞬間と生涯

俳優のヴァネッサ・レッドグレイヴとフランコ・ネロは長年のパートナーであり、1969年には息子カルロ・ガブリエル・ネロ(イギリスの脚本家・映画監督)が生まれていますが、二人が正式に結婚したのは2006年だったのです。

ヴァネッサ・レッドグレイヴはイギリスの俳優一族に生まれた人、一方のフランコ・ネロは4歳年下のイタリアの若手俳優。この「エリート英国人女優」と「若手イタリア人俳優」が映画「キャメロット」での共演をきっかけに親しい仲へと導かれていきます。
しかし、すぐに結婚というわけにはいかず、別離と再会を繰り返しながら、初めて出会ってから40年後の2006年にようやく結婚したのです。

【29】瞬間と生涯

トスカーナ州といえばキャンティワインが有名ですが、そのキャンティクラシコエリアの最南端に位置するのがカステルヌォーヴォ・ベラルデンガという土地です。
今回ご紹介するボルゴ・スコペートというワイナリーは、元々シエナ大聖堂の居留地として1079年にまで遡る古い歴史があり、キャンティエリアの中でも粘土質が混ざっているので深みと濃度のあるワインができる銘醸地として有名です。
そしてこのワイナリー、中世から何も変わらない美しい建物や自然風景を有し人々を瞬間に魅了、生涯忘れられない絶景から「ジュリエットからの手紙」という映画の撮影地に選ばれました。

この映画のストーリーは…ニューヨーカー誌の調査員ソフィ(アマンダ・セイフライド)は、婚約者ヴィクター(ガエル・ガルシア・ベルナル)とともに旅行でイタリアのヴェローナを訪れます。料理人のヴィクターは、まもなく開店する自分のレストランのためのワインや食材の仕入れに夢中。ほったらかしにされたソフィは別行動をとり「ロミオとジュリエット」のジュリエット生家を訪れ、壁一面の恋の悩みを綴ったジュリエット宛ての手紙「ジュリエット・レター」に目を見張ります。

そこでは、「ジュリエットの秘書」と呼ばれる女性たちがその手紙に返事を書いていました。偶然、壁の中に眠っていた50年前の手紙を発見したソフィは、返事を書きたいと申し出ます。その手紙の差出人は、クレア(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)という英国の女性。50年前に訪れたイタリアでロレンツォ(フランコ・ネロ)という青年と恋に落ちた彼女は、両親の反対を恐れて1人で帰国してしまったのです。

それから50年、思いがけずにジュリエットからの手紙を受け取ったクレアは、改めてロレンツォとのあの瞬間を探すためにイタリアへやってきます。しかし、ロレンツォはなかなか見つからないまま、帰国の時が…そして最終日。ブドウ畑を通りかかったクレアは最後に生涯の糸口に辿り着くのです。

Rosso Toscana  Rosso Toscana

オススメしたいワインはカジュアルラインの赤と白。難しいことは考えず、テーブルに2本乗せてゆっくりたっぷり理屈抜きの感性で味わいましょう。
ヴァネッサ・レッドグレイヴとフランコ・ネロの二人の出会いの瞬間を目撃できる映画「キャメロット」と、その43年後共演の「ジュリエットからの手紙」に二本立てで鑑賞しながら…トスカーナの美しい風景を背景にして、忘れない愛が醸し出した二人の生涯を感じるように…。

※ジュリエット宛てに届く恋愛相談の手紙に対し、イタリア・ヴェローナ市のボランティアの女性たちが運営するジュリエットクラブの 「ジュリエットの秘書」たちがそれぞれに返事を書いています。世界各国から届く手紙に、英語、フラン ス語、ドイツ語などの言語で対応、日本語の手紙に対しては、日本語で返信しているそうです。

profile

鳥居 創太
鳥居 創太

仙台市出身。学生時代、登山や冒険という名の旅を重ねる。ヒマラヤやヨーロッパアルプスでの登山、アメリカのヨセミテでのビッグウォールクライミング、グリーンランドでは単身世界最北の村で犬ぞりを学び、中東の紛争地も巡る。旅先でのワインやコーヒーなどの農産物との出会い…感動や驚きが尽きないその物語性に魅了され、そこに関わるビジネスでに自らの旅に出ようと決心。大学卒業後は登山関係の仕事を経てバーやカフェ、レストランなどで働く。仙台のイタリア料理店「francesca(フランチェスカ)」にて2007年のオープンよりワインやコーヒーのサービスを行う。2010年、スペシャルティコーヒーの焙煎を始める。先進国で造るワインと発展途上国で造るコーヒー…歴史や民族性を反映したその物語の奥深さに心奪われ、好奇心は止まらない。


■francesca(フランチェスカ)
フランチェスカ

Lunch/11:30〜13:00(L.O.)
Dinner/17:30〜21:00(L.O.)

定休日/毎週月曜日

☎022(223)8216

仙台市青葉区大町2丁目5-3
コーポラティブハウス大町202号

ホームページ

francesca(フランチェスカ)は、できたて、焼きたての美味しさをそのまま、やさしいイタリアンの店。手間を惜しまず必要以上に手を加えません。 素材の個性を限界まで引き出し、化学的なものは使用しないで可能な限り自然な料理を心掛け、愛情を込めて丁寧に。オープンキッチンだから全てが手に取るように見え、安心、楽しい、嬉しい、そんな時間を過ごせる店です。


■staffs

●text work/鳥居創太 & みふひれい ●text e.s./八木かすみ
●photograph/桜是三 ●cooperation shop/フランチェスカ

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